社会はマジでヤバイと思ってるけど会社作ります
書いた人
とりいめぐみ
2019年4月1日に株式会社Xemonoを設立しました。
犬と電柱と短歌が好き。
Q なぜ会社を作ろうと?
社会不適合者って言い方があるじゃないですか。
でも不思議な言葉ですよね。まるで社会適合者がいるみたいだ。いるのか?
ニーチェがこういうことを言っています。
まだ人の足踏み入れたことのない幾千という小みちがある。幾千という健康の種類、隠れた生の小島がある。人間と人間の住む大地は、いまだに汲み尽くされず、発見しつくされていない」(氷上英廣 訳 『ツァラトゥストラはこう言った』(上)岩波文庫 pp.130 )
私はこれを本当のことだと思った。今でも信じている。世界にあるのはたった一つの健康だけでなく、幾千の健康だと。人はこの幾千の健康についてよく考えた方がいい。
どういうことか?
この世界には複数の社会がありますね。たった1つの社会ではなく、複数の社会が。国によって制度とか文化とか全然違うし、同じ国の学校に居ても運動部と文化部とではまた全然違う雰囲気がある。
それぞれの人間集団はそれぞれの社会を持っているわけですが、そこでもたった一つの社会適合でなく複数の社会適合がある。
文化部の中にも取りまとめ役が居たり、喋るのが大好きなやつが居たり、あんまり喋らないけど楽しそうにしてるやつが居たり。
様々な方法でワイワイもしくはギスギスとやっているわけです。
別に社会適合してたら健康というわけでもないし、孤独であるという健康もあるのだけど、基本的には然るべきところに相性のいい人間たちが集まるのは良いことだと考えています。
集まると一人ではできないことができることがあるし、たとえ本当に面白いことはたった一人の狂気によって醸成されるものだとしても、それを見せ合う仲間が居ることは狂気と共存するための力になるかもしれないから。
本題に戻ります。私は傍から見ると、いま主流になっている「社会」に適合できてなかったかもしれないけれど、それでも自分が欠陥品だとか健康ではないとは思ってなかったんですよ。
なぜならこの世には幾千の健康があると信じているので。
会社を作った理由もそれで、目指しているのは幾千個目の健康があることを証立てるためです。
1000種類の社会がある世界より1001種類の社会がある世界のほうがまだ良いと思うから。
なので、会社の方針としては1001種類目の健康をやるため、死なないために集まって協力をし、ものを考える。
いまの制度は資本主義(好き嫌いが分かれる単語だ)なので、豊かであればアナザー健康でも生きていけるからね。
Q 具体的にどんな仕事をするの?
言いたいことが伝わる良いウェブサイトを作ったり、使いやすいアプリのデザインを考えたりする仕事をします。
使いやすいツールを使って人間と機械を仲良くさせることは世界をマシにする方向に行くと信じているし、インターネットを耕すということにも繋がるんじゃないかな。
デザインはただ単に見た目を整えるという意味だけじゃなく、情報が的確に伝わってくれるよう設計するという側面もあるんですが、ゆくゆくはそのちょっと広めの意味でのデザインもめちゃくちゃ考えたいし、いつかは出版もやりたい。
出版は紙か電子か、という話だけでなく、人に言葉や概念を届けに行く経路を設計する、という風に捉えられるとまだ何かあるんじゃないかなーと思っていますが考え中。
Q 社会を変えようとしている?
いつだって社会は変わりつつあるので、そこで大玉をひと押しぐらいしてもいいかなって。
大玉自体を増やせるともっといい。
Q 会社をやった先に何が見たいの?
聡明さゆえに社会に苦しんでいる人間が世の中にはいっぱいいるんですが、そういうやつらが新しい概念を生み出すところが見たい。
だから会社名はXemonoと書いて曲者だし、私はそういう君たちのための会社をやりたい。資本主義は私やわれわれに任せて君たちは先に行ってくれ、そして考え抜いた先の景色を私にも見せてほしい。小説でも哲学でも短歌でも評論でもなんでもいいからさ、言葉じゃなくてもデザインやダンスや歌でも。
そのために会社を使って色々あつらえるつもりです。創作支援システムを作ったり、困ってる人を雇ったり、作ったものを公開するといいことが起こる場を設けたりね。人間には人生が行き詰まることが割とあるんですが、安心して困ることができる世界の一助になれればいいと思っています。
Q 応援したくなってきたけどどうすればいい?
とりあえず今はウェブデザインやアプリデザインの仕事をください。めっちゃ真剣にあなたの話を聞きに行って、あなたの見たいものを作ります。いい仕事するよ。
あ、あと興味ある人はお気軽に下のツイッターとかから声かけてください。一緒に何かできるということもあると思うので。
とりいが作った会社はこれ
Twitterもよろしくね
React-create-appで作ったウェブサイトをgithub pagesにデプロイするときの注意
公開してから引っかかる罠があります
独自ドメインを使ってる場合
- public/ フォルダにCNAMEを入れずに gh-pages コマンドを使うとデプロイするたびCNAMEを入れ直さないと404になってしまう
ローカルでは生きてたRouterが死ぬ
- リンクはできるのにURL直打ちで404が出る
- Hash-routerを使うとよい
- react-router-domでRouterを使っている場合、
import { Router, Route, Link } from "react-router-dom";
- を以下に変更すればよい
import { HashRouter as Router, Route, Link } from "react-router-dom";
しかしそれらすべての悲劇とその対策はマニュアルにすでに書いてある(英語よ) https://facebook.github.io/create-react-app/docs/deployment
良い企業ウェブサイトについて考える
何語で書いてあるかわからないのに異常に見やすいウェブサイト見たことあります?
私はあるんですが……
きっかけ
いま私はデザインとコーディングと文章の会社を作ろうとしています。
ウェブとアプリの仕事がメインになるかな。ガワは任せろってやつです。
というわけで会社のウェブサイトを作ろうとしているんですが、 そんな仕事の会社のサイトがダサかったら仕事頼む気にならないよね……?
というわけでいろいろ参考にしようと企業ウェブサイトを研究してみました。
良い企業ウェブサイトとは?
仕事が来るのが良いサイトなのは間違いない。
どんなウェブサイトに仕事が来る?
伝えたいことが伝わってるサイトになっていると、
「ちゃんとしてるな〜〜」
「ここに頼んだら欲しいものを見せてくれそうだ〜〜」
と思う。
伝えたいことが伝わるって?
例えばかっこいいけど見づらいサイトだと、かっこいいことは伝わるかもしれないが、それ以外のことは伝わりづらい。
多少ダサくても見やすいサイトだとダサいことは伝わってしまうが伝えたいことは伝わりやすい。
かっこよくて見やすいサイトが最強ですね……。
ウェブと紙での見やすさの違い
ウェブのデザインと紙のデザインの最大の違いってなんだと思いますか。
ウェブには表示領域が画面サイズに制限されるけれど、 紙は現実世界に置いちゃえば紙の面積の分だけ表示領域に出来るってことがひとつ挙げられます。
どんなに縦に長いウェブサイトでも、スマホで見るとスマホの画面サイズの分しか一度には見られない。 紙は冊子をぱらぱらしたり新聞を広げたりして一覧性を確保できるけれど、ウェブはそうではないということです。
ウェブで見やすくするために
全貌をつかみやすくする、または全貌が見えなくても気にならないようにする工夫をよく考えないといけない。
企業サイトはSNSのように流れてくるコンテンツを見るものではなく、伝えたいことありきのものなので、 今何を見せているのか読者にはっきりわかるようにしておくことが大事。
具体的に言うと、
- ナビゲーションをつける
- 詰め込まない(何を見ているのかわからなくなるので)
- 余白は大きめにとる(幸いウェブなら面積は無限にある)
あたりを考えていくと良さそう。
例:
オランダ語で書いてあって読めないけれど視線を迷わせる余地のないよいウェブサイト
gyazo.com ナビゲーションがちゃんとしている
ALE Co., Ltd. ー 衛星から人工流れ星を流す宇宙ベンチャー
業績ポートフォリオとしてのウェブサイト
みんなもうウェブサイト見てる時間よりインスタやツイッターやユーチューブ見てる時間のほうが長い。
じゃあインスタやツイッターのようにウェブサイトを作ればいいかというとそうでもない。
インスタやツイッターは読者投稿型のSNSなので、どんなコンテンツでも入る透明な枠みたいなものなんだよね。
本気でインスタやってる人は15枚をワンセットで世界観を作るらしいですが、 それにはなかなかなれないんですよ。
仕事の案件は相手の伝えたいことに合わせるので、統一してる世界観なんてなかなか出せない。
自社サイトにしかできないことは何かと言うと、透明じゃない枠に入れて見せたいものを見せることなんじゃないか?
ヤバい発見をしたい──マイルドな退屈で生活をこじ開ける
退屈は苦しい。
退屈は
— とりい (@kinakobooster) December 3, 2018
用意周到なので退屈に関するアンケートをとっておきました。
だからこそ退屈をくべて燃やせるSNSがこんなにも生活の重大ごとになっているのだけれど、延々とタイムラインを見つめているとなんだか時間を無駄にしているような気持ちになってしまう。
発見をやりたい
実は人間はマイルドに退屈してる時に、一番良いことを思いつく。
大発見が生まれる場所としての3B言説があって、
Bath(トイレ)
Bed(ベッド)
Bus(バス)
と並ぶのだけど、この3つの共通点は、有益なことをするには不自由だけど、何も考えないで過ごすには長すぎる時間を過ごす、つまり退屈だということだ。
※いまはSNSがあるからこの3つ全ての時間をフィードに突っ込んで燃やすことができるけどね。
退屈すれば良いことがたくさん思いつくとしても、その退屈自体が苦しい場合はどうすればいいんだろう。
自分を退屈させながらも、退屈から逃れるツールには手が届かないようにするには……?
散歩しかねえ
その点散歩は最高だ。
散歩は基本的に知ってる道を通る。行って帰ることがセットだから、あまり遠くには行けないし、迷うのは刺激が強すぎる体験なので冒険も避けてしまう。
そうなるとやはり退屈なんだけど、歩きスマホするには街には危険が満ちすぎている。
するとどうだ。
歩き始めるだけで、回線ややるべきことから解き放たれた脳を確保し、肉体にも適度に働いてもらうことができた。
脳は揺らせば揺らすほど良いということは、何人ものメタラーたちが実証してくれているところではあるし、ニーチェも「椅子に尻をつけたままする哲学はクソ」みたいなことを『この人を見よ』で言っている。
天才でもメタラーでもない我々にも、まだ散歩が残されている。非-退屈にあふれた日々を散歩でこじ開け、大量の発見をしようじゃないか。
ちなみにこれはヤバい発見なんですが、ジムにランニングマシンってあるじゃないですか。アレって回し車だから永遠に安全に歩いたり走ったりできるんですけど、あれで散歩やったらどうなったと思います? 久々に味わえたんですよ。あの、身を灼くような退屈をね……!私は耐えきれず、ついスマートフォンを取り出して永遠に安全にTwitterしてしまいました。なかなか思う通りにはいかないね。
※この記事は「ヤバい発見」アドベントカレンダー2日目の記事です。
1日目の記事はこちら
「ヤバい発見」アドベントカレンダー始めます
今年も一人アドベントカレンダーやります。
2018年は私の人生において発見が多い年だったので、今年のテーマは「ヤバい発見」です。
ちなみに怪獣歌会でも楽しい企画をやる予定なので、こちらも要チェックだ
以下のリストはアドベントカレンダー予報です。おたのしみに。
- 散歩の快楽
- 脳がいい時悪い時
- コンテンツを世に放つと思い出が重層化する
- 冷凍ブルーベリー
- 2018年のクソ良かったもの
- デザインという語の拡大解釈
- 2018年にされて良かった質問ランキング
- アイデンティティでなくパフォーマティブ
- でかい絵がマジでやばい
- 壁に貼って考える
- 資本主義の力を借りる
- クソいい椅子
- フィードを鍛えインターネットを耕す
- 2018年買って良かったもの
- Reactおろかエピソード
- 感情と言語について
- 年上がみんな勉強家に見える
- 唯物論者って人が死んだらどうするの?
※この記事は「ヤバい発見」アドベントカレンダー1日目の記事です。