知性がない

なけなしの知性で生き延びていこうな

せっかく作ったtodoリストが直視できなくなる人へ

忙しい人のためのまとめ

  • やることが多い中、集中しても安全な環境を作るためにtodoリストは使える。

  • 経験上、スケジュールと組み合わせるとうまくいくことが多い。

  • 見るのが怖くなったら捨てちまえ

前提

ここで言うtodoリストは、多大にGTD(Getting Things Done)という手法の影響を受けている。

やることややりたいことをすべて書き出し、タスクを五分で終わるサイズまで細分化するという手法だ。

恐怖のtodoリスト!

todoリストのことは好きだ。 書いただけで実際に何かやっているような気にもなるし、やりたいことに向けて何か進んでいるように見える。

世界は1割の本当にやりたいことと9割のそれにくっついてくるこまごました雑務でできている。人間はなんにせよやりたくないことをやる羽目になる、納税とか年金の支払いとか。

大きいやりたくないことを小さいやりたくないことに変えればまだ立ち向かえそうな気がする。年金の書類を出す、なんてのはだるくてやってらんないけど、封筒を開けるだけ、印鑑を用意するだけ、押すだけ、ほら、できそう!

Todoリストを使うのはそういう雑務を倒すにはよさそうではある。

けどな、うっかりするとこういうリストってやらないといけないこと、つまりはやりたくないことばかりが書いてあるリストになってしまう。そんなリストって見たいか?

私は全然見たくない。

大体二日放置するともうだめ、やることリストはやってないことリストになり、定期的に露払いをしなければ、見るに耐えないものになるだろう。やりたいことをやりたくて作ったはずのリストが見ることすら辛いものになってしまう。

この問題点を考えるためには、人々が何のためにtodoリストを作るのかに立ち戻る必要がある。

なぜやりたい事を全て書き出すか。

それはあらゆる気にすべきことを頭から追い出し、好きなことに集中するためではなかったか?

タスクを細分化するのは、始めるハードルを下げるためではなかったか。

気にすることを減らして、安全になるために作る

人が集中できる条件のうち、最も重要なのが、安全であるということだ。

スクランブル交差点の真ん中で読書できるかというとできないし、採用可否の電話を待ちながら授業が受けられるかというと、だいたい無理。できる人は特殊能力者なので讃えよう。

何かをするには、うっかり没頭しても安全な場所でしかできない。心配事も払うべき税金も多い人間が何かをやり遂げるには、自分で自分を安全地帯に突っ込んでやるしかない。

うまいTodoリストとは、気にすることを減らすものであるだろう。

やることの一覧を作ってしまって、この時間はこの中のどれか一個だけやると決められれば、他のやることのことは忘れていられる。

このやることが体力や時間に対して多すぎると、todoリストは恐怖リストになってしまう。一日で倒しきれなさそうなタスクは「見逃してやる」ことが必要になる。

やることをうまく区切って自分への指示をはっきりさせる

脳の性質的に、どんなことでも始めるほうが続けるより難しいという。逆に言うと、一度初めてしまえばあとは半分終わったようなものだ。人間は実はわりと指示がはっきりしていた方が進めやすい。自分への指示もはっきりさせるとやりやすい。

ここで大事なのが、細分化するというより、具体的にしていくことで、気が進まない書類を提出するにも、書類を出すって書くんじゃなくて、書類を封筒から出す、ボールペンを出す、印鑑を用意する、レベルでやってけばどれだけ嫌でもできそうな気がしてくる。

区切ることが集中の邪魔になるのなら、それは多分区切るべきではなかった。

楽しみにしてたゲームやるのに今日は電源を入れることから始めるぞ!なんてやらない。ピアニストは多分ピアノを弾くことをTodoリストに入れない。時間を決めるかして、すでにピアノの前に座ってる。リストを作るにしても、例えばこの曲のこの部分の表現を完璧にする、などの達成目標として作るのであって、ピアノを弾くこと自体は入れなさそう。(もちろん初速を得るという目的で区切るのはアリだと思う。目標は具体的で達成可能なほどよい)

作ったリストをスケジュールにする

作ったリストをやり遂げるには直視できるうちにスケジュールと組み合わせるとよい。

例えば仕事は時間と場所を決めて出勤してもらうことから始めるだろう。とりあえず来てもらえばあとは嫌でも働いてくれるだろうという目論見だ。これの創作への応用として、何も進まないときに喫茶店にこもるみたいな技が知られている。

とりあえず今は○○の時間だと決めて、そのときはそれだけやってたら大丈夫なことにする。

私は作ったタスク一個一個に対して30分のかたまりいくつ分かを予想して、その後時計に配置している。

この時計は百均の時計とホワイトボードを組み合わせて作った。○が何かをする時間で×が休む(遊ぶ)時間だ。

この方法の何が良いかというと、時計を見るだけで今は何の時間なのかがわかる。

そんなの時間割への逆戻りじゃないかと言われそうだけど、自分で自分に約束したことを自分でやり遂げていくのは自己効力感が高まるので健康にいい。弱点は割り込みである。これはいまのところどうしようもない。

それでも見るの怖いよ!

私は毎日捨てて新しいのを作っているよ。

まとめ

  • todoリストは気にすることを頭から追い出すための技術なので、なるべく余計なことを考えずに済むように作ると強い。

  • 作ったタスクは時間に割り振るとよい

  • 困ったら捨てよう