最近読んだ本
最近は暑い
野うさぎ
![野うさぎ (岩波現代選書 (97)) 野うさぎ (岩波現代選書 (97))](http://ecx.images-amazon.com/images/I/5141RK7NsIL._SL160_.jpg)
- 作者: R.バーコヴィチ,邦高忠二
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1984/10
- メディア: 単行本
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ナチス将校と、森で暮らす少年たちの話。全体像が見えない中でそれでもどこか外側を夢見てもがくんだけど、だいたいこういう話は悲劇的な結末に終わる。かなりつらい話で、自然の描写だけが美しい。でもこういうのは結構好きだったりする。
明るい部屋
![明るい部屋―写真についての覚書 明るい部屋―写真についての覚書](http://ecx.images-amazon.com/images/I/414AV80J4NL._SL160_.jpg)
- 作者: ロランバルト
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1997/06
- メディア: 単行本
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写真論。母を喪ったバルトの喪の作業。写真のイメージはすでに失われて死んでいるからこそ、写真は風景の一瞬だけどそれ自身を超え出るものだ、みたいな部分が面白かった。こういうことは母を喪ったからこそ書けるんだろうか。昔エロGIFの時間論みたいな怪文書を書いたけど、だいぶさきにバルトに大体言われてたな。
プログラミングの基礎
![プログラミングの基礎 (Computer Science Library) プログラミングの基礎 (Computer Science Library)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51FBsJHo4EL._SL160_.jpg)
プログラミングの基礎 (Computer Science Library)
- 作者: 浅井健一
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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この本はすごいのでもう一回写経しつつじっくり読む。 基本とか入門とかではなく、基礎というのが重要(この本貸してくれた人が言ってた)。 この本のようにOCamlでアルゴリズムを綺麗に書けるのを見ていると、javaとか冗長でヤバイんじゃないかと思えてくる。私は勉強始めたてなので印象でしかものを言えないが。
あとすごい教育的で、かゆいところに手の届くような、勉強になる書き方をしてくれているのですごい。
nature of code
![Nature of Code -Processingではじめる自然現象のシミュレーション- Nature of Code -Processingではじめる自然現象のシミュレーション-](http://ecx.images-amazon.com/images/I/5105-gv-%2B9L._SL160_.jpg)
Nature of Code -Processingではじめる自然現象のシミュレーション-
- 作者: ダニエル・シフマン,Daniel Shiffman,尼岡利崇,鈴木由美,株式会社Bスプラウト
- 出版社/メーカー: ボーンデジタル
- 発売日: 2014/09/16
- メディア: 大型本
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この本も読んでて楽しそうだからすごい。
ランダムウォークの改良を通じて、processingで生命じみた動きをさせて遊ぶ本。
前半の物理学基礎みたいな部分はまあわかりやすいんじゃない?という感じだが、 その後のサンプルはとにかく楽しそうなので何か作ってみたくなる。
天使
![天使 (文春文庫) 天使 (文春文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41X18KYAVRL._SL160_.jpg)
- 作者: 佐藤亜紀
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/01
- メディア: 文庫
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佐藤亜紀は天才。ただこれよりは前読んだ醜聞の作法とかのが好きかな。めちゃくちゃハードボイルドな能力バトルで、かなりかっこいい文章だしかなりかっこいい展開だしキャラも良いんだけど、物語が綺麗に出来過ぎているというか、ここで挫折してここで父と出会って最後に強敵を倒してイエーイみたいなのが見え過ぎるというか。ただ第一次世界大戦中の不穏な空気や、ロシアの革命家の家に居候するところは本当に好きだった。続編があるらしいので読みたい。
経済学という教養
![経済学という教養 (ちくま文庫) 経済学という教養 (ちくま文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41YKPNk4-TL._SL160_.jpg)
- 作者: 稲葉振一郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/07/09
- メディア: 文庫
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現代の日本の不平等を歴史的にどうなっているかとか、小泉政権時代の改革派とそうでない派の対立などを、経済学のどの伝統に則っているかを解説した本。数式は出てこない。
コンセプトはいいんだけど、マルクス主義の説明の部分(277ページあたり)で、『資本論』を読むと技術改革(イノベーション)によって労働が高度化され、生産が効率化されることで、労働者の能力を高める方向に働くというオプティミズムがマルクスには存在した、とのようなことが書いてあるけど『賃労働と資本』ではそれが労働者の救いになるかというと全然ならないって書いてあるし、多分マルクスはそんなに読んでないんじゃないかなどうなんだろう。 勉強のとっかかりにするにはいい本なのではないかな。
![賃労働と資本/賃金・価格・利潤 (光文社古典新訳文庫) 賃労働と資本/賃金・価格・利潤 (光文社古典新訳文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41AvyLSWrIL._SL160_.jpg)
- 作者: マルクス
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2014/11/28
- メディア: Kindle版
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『賃労働と資本』はめちゃくちゃ面白くて短いいい本なのでおすすめ。どうしてこんなに技術が発展したのに未だに人が働きまくらないといけないのかがめちゃくちゃわかりやすく書いてある。